「一般質問」

11月定例会一般質問で登壇しました。

質問項目は1ポートセールスについて 2ニートひきこもり対策について 3県産品の首都圏での販路開拓について 4県立博物館について の4項目です。

ポートセールスとは客船誘致のことであり、岡山県では玉野市の宇野港を整備し誘致活動を行っています。今後その取り組み強化が進みます。

県内にそれぞせ8000人と推計されるニート・ひきこもりに関してアウトリーチ支援の重要性や早い段階から支援の手を差し伸べられる仕組み作りを問いました。

首都圏での販路拡大のため東京事務所営業課の業務内容や実績、首都圏で流通する県産農産物の中心であるブドウの販売戦略について問いました。

県立博物館では開館以来46年展示品の写真撮影は一律全面禁止ですが、今後館所蔵品に関しては写真撮影ができるようになります。

 

以下質問要旨と答弁です。

1 ポートセールスについて

(1)旅客船イベントへの積極的な参加

クルーズ客船の日本への寄港数は堅調に伸びている。近隣県も瀬戸内海クルーズの取組を強めており、8月に開催された船旅フェア「せとうち・コートダジュール2017」では、広島県・香川県が参加していたが、本県は不在だった。今後、このようなイベントに積極的に参加し情報収集を行うとともに客船誘致を行うべきだが、所見を伺いたい。

 

(答)

ポートセールスについてのご質問であります。

まず、旅客船イベントへの積極的な参加についてでありますが、近年、クルーズ客船の寄港地として、瀬戸内海が注目を浴びており、これまでも、船会社や旅行代理店など関係者が参画するイベントや会議に参加し、誘致活動等を行ってきたところであります。

引き続き、様々な機会を通じて情報収集に努め、こうしたイベント等に積極的に参加し、クルーズ客船の誘致に結びつけてまいりたいと存じます。

 

(2)具体的な活動等

県ホームページには国内外のクルーズ客船の船主、旅行会社などを対象に積極的なポートセールス活動を実施しているとあり、生き活きプランにも宇野港へのクルーズ客船の寄港を進めるためのポートセールスの積極的な展開とある。新規開拓のアプローチ等具体的にどのような活動をしているのか、また、今後、新規寄港の見込みはあるのか、併せて伺いたい。

 

(答)

具体的な活動等についてでありますが、宇野港にクルーズ客船を誘致するため、宇野港航路誘致推進協議会を組織し、国内外の船会社や旅行代理店と面談して、継続的な寄港を働き

かけるとともに、寄港実績のない船会社等に対しでも、クルーズ客船の専用岸壁を有する宇野港の優位性や、後楽園など近隣観光地のP R を行っているところであります。

こうした取組により、新たな船会社から寄港予約が行われ、成果が現れてきているところであり、引き続き、新規開拓に努めてまいりたいと存じます。

 

(3)クルーズ・シンポジウムin宇野港での基調講演等

12月3日に開催された「クルーズ・シンポジウムin宇野港」において、ロストラルやル・ソレアルが寄港しなくなる可能性に言及したポナン社代理店の講演内容をどう受け止めているのか、また、継続して寄港してもらうため、どのような取組ができるか、併せて伺いたい。

 

(答)

クルーズ・シンポジウムin宇野港での基調講演等についてでありますが、講演では、クルーズ客船が寄港地を選ぶ際には、寄港地からの乗船ニーズが重要であること、また、瀬戸

内海には大型客船の夜間航行規制等があり、小型客船をターゲットにした誘致活動が有効であること等の話があったと聞いており、今後の誘致活動を進めるうえで、重要なポイントのーつと考えております。

このため、クルーズ客船の魅力を紹介するセミナーの開催等を通じて、宇野港からの乗船ニーズを掘り起こすとともに、中型・小型の客船による旅行商品の造成について、観光関係者と連携し、旅行代理店などに働きかけてまいりたいと存じます。

 

 

2 ニート・ひきこもり対策について

(1)自立支援対策事業

ア 実績等

県は、ニート・ひきこもり等の自立支援対策事業として、中途退学者情報を高校から「おかやま子ども・若者サポートネット」へ提供する仕組みの構築や、各市町村での子ども・若者支援地域協議会の設置を促進しているが、現状での実績と進捗状況について、県民生活部長に伺いたい。

 

(答)

自立支援対策事業のうち実績等についてでありますが、高校中途退学者の早期支援では、先月までに、中退者に加え進路等に悩む在学者など3 2名について通信制課程への進路変更や修学継続に向けた支援などを行ったところであります。

また、市町村での子ども・若者支援地域協議会の設置につきましては、市町村の役割や設置手順を示した手引書等を作成し、各市町村を訪問しての働きかけを行っており、既に設置されている勝央町のほか、津山市において今年度中に設置する方針が示されているところであり、さらに数市町村で前向きな検討がなされているところであります。

 

イ 中学卒業時の進路未定者の把握

高知県では、中学卒業時及び高校中退時の進路未定者が、ニート・ひきこもりになることを予防するため、学校から若者サポートステーションへの確実な誘導に取り組んでおり、学校教育からの切れ目ない支援体制として有効だ。本県でも、高校中途退学者に限らず中学卒業時の進路未定者についても「おかやま子ども・若者サポートネット」で把握できる仕組みにしてはどうか、県民生活部長に伺いたい。

 

(答)

中学卒業時の進路未定者の把握についてでありますが、市町村教委や各学校で把握し、必要に応じて支援機関を紹介するなど適切に対応いただいていると考えておりますが、県としては、今後、進路未定の理由や支援の状況などを市町村教委等からお聞きしながら、「おかやま子ども・若者サポートネット」 での情報把握の必要性について検討してまいりたいと存じます。

 

(2)アウトリーチ支援

ひきこもりは、なかなか相談窓口まで出ていけないのが実情であり、問題解決につなげるには、ひきこもりの実態を把握し、訪問して対応するアウトリーチ支援が必要だ。国は、ひきこもりサポーターを養成し、早期発見、訪問支援等を行う事業を進めているが、本県における養成状況とひきこもりサポーターを含めたアウトリーチ支援の状況について、今後の取組を含め保健福祉部長に伺いたい。

 

(答)

アウトリーチ支援についてでありますが、県では、国の事業に先駆けて、平成14年度からひきこもりサボーター養成研修を実施し、これまでの受講者は約700人となっております。

また、平成17年度からはアウトリーチ支援にも取り組んでおり、昨年度、保健所及び精神保健福祉センターによる保健師等の訪問は858回、ひきこもりサボーターによる訪問は7 2回となっております。

今後とも、今年4月に開設したひきこもり地域支援センターを中心として、市町村や関係機関とも連携を図りながら、早期発見、早期支援に努めてまいりたいと存じます。

 

 

3 県産品の首都圏での販路開拓について

(1)ブドウの今後の販売戦略等

県産ブドウは首都圏でも高い評価を得ているが、高値で顧客層が限定されている。ブドウの首都圏への出荷について、現状のように高級路線に特化していくのか、価格帯に幅を持たせていくのか、今後の販売戦略について、所見を伺いたい。また、首都圏での販売戦略について、生産者や農協との協議を行っているのか、併せて伺いたい。

 

(答)

ブドウの今後の販売戦略等についてでありますが、県では、情報発信力の高い首都圏で、本県が誇る高品質な果物のブランド力を生かし、市場や高級果物専門店等と連携しながら、効果的なP R に取り組んだ結果、ブドウの首都圏市場への出荷量の拡大や有利販売が実現しており、引き続き、こうした戦略の下、一層のブランド確立を図ってまいりたいと存じます。

また、首都圏での取組にあたっては、生産者や農業関連団体と定期的に意見交換を行い、情報共有のほか、課題の整理や今後の対策を協議しているところであります。

 

(2)販路開拓の活動等

県産品の首都圏での販路拡大には人的ネットワークを生かした展開が極めて有効で、東京事務所やアンテナショップが人脈開拓のために果たす役割は大きい。東京事務所営業課には販路開拓を担当する職員がいるが具体的にどのような活動を行っているのか。販路開拓につながった事例と併せて産業労働部長に伺いたい。

 

(答)

販路開拓の活動等についてでありますが、お話の職員は首都圏の商社や大手百貨店、話題の店舗などに足を運び、バイヤーとの信頼関係を築きながら、きめ細かくニーズを聞くとともに、アンテナショップに案内し、県産品を実際に見ていただいて売り込むほか、県内企業を訪問し、首都圏での売れ筋情報を丁寧に提供するなど積極的にマッチングを図っております。

こうした活動を通じて、雄町米を使った甘酒が大手百貨店の歳末ギフトの人気商品となり、また、全国展開しているカフェ店舗が岡山フェアと銘打って白桃を使ったスイーツやパスタを提供するなど、これまで4 0件を超える販路開拓が実現したところであります。

 

(3)人的ネットワークの構築

首都圏での販路拡大には人的ネットワークを生かした展開が極めて有効で、東京事務所等が人脈開拓のために果たす役割は大きい。県産品の販路拡大に限らず、東京事務所において、県人会等の場を捉えて、企業誘致や観光、移住等の具体的成果にもつながる人的ネットワークの構築は行われているか、また、その中で具体的な成果があるか、併せて伺いたい。

 

(答)

人的ネットワークの構築についてでありますが、首都圏では、東京事務所を通じて、日頃から、岡山ゆかりの方々をはじめとした幅広い人的ネットワークの構築に努めているところであります。

また、このネットワークを通じて得た情報から、県産品の販路拡大や企業誘致に結びついた大型案件があるなど、具体的成果にもつながっております。

お話のように、東京事務所が販路拡大等に果たす役割は重要と考えており、今後とも、関係部局と東京事務所が一体となって、首都圏での効果的な事業展開や、様々な機会を捉えた人的ネットワークの充実に取り組んでまいりたいと存じます。

 

 

4 県立博物館について

(1)後楽園来園者へのPR

後楽園来園者へのPRとして、1日3回園内放送で県立博物館の展示内容等を日本語で伝えているが、インバウンド対策として英語での案内放送を実施してはどうか。

 

(答)

後楽園来園者へのP R についてでありますが、後楽園は来園者に江戸時代の大名庭園をゆっくり堪能していただくため、園内放送は必要最低限にとどめており、英語での放送を追加することは難しいと考えております。

なお、県立博物館では、外国人旅行者に対して、展示内容等を多言語で紹介したパネルを館外に掲示することなどにより、博物館への誘客に努めていくと聞いております。

 

(2)共通チケットの導入

県立博物館では共通チケットにより後楽園との連携を図っているが、県立美術館との共通チケットは導入できないか、さらにカルチャーゾーンの周遊性を高め、県立博物館への来館者を増やすために、岡山城や林原美術館等との共通チケットを検討してはどうか、併せて伺いたい。

 

(答)

共通チケットの導入についてでありますが、県立美術館との共通チケットについては、特別展などの売上金の分配方法等に課題があるものの、来館者の利便性を図る観点から、どのような連携がとれるのか、今後検討してまいりたいと考えております。

また、カルチャーゾーンについては、これら2施設を含む、各施設の割引入場券を添付した周遊マップを観光案内所などで配付しており、共通チケットと同等の効果があると考えております。

 

(3)写真撮影

東京国立博物館では、博物館所蔵品を展示している総合文化展において、個人利用に限り原則写真撮影を許可し、撮影禁止の展示物には禁止のマークを付けている。SNSによる情報発信は、予算を使わず博物館展示を発信し来館者増加への効果も期待できるため、県立博物館も写真撮影の一律全面禁止ではなく、柔軟に対応してはどうか。

 

(答)

写真撮影についてでありますが、博物館では、他の来館者の鑑賞の妨げになることや、フラッシュにより展示資料が劣化する恐れがあることなどから、館内での写真撮影は原則禁止となっております。

一方で、お話のSN Sを通じた情報発信も、来館者増加に有効であることから、県教委から、博物館所蔵品について影響の及ばない写真撮影の方法を研究しており、今後柔軟に対応していくと聞いております。

http://www.sanyonews.jp/article/638834/1/

 

PAGE TOP